【初級者に効果大】TOEIC900点が 英語のハノンをレビューしてみた結果

英語のハノン_01 参考書

英語のハノンという本が話題らしい
そんな本のこと全く知らなかったので買ってみた

結論から言うと、「この本は、英文法が学べる本じゃない
でも、英語を勉強する日本人にとって真の魅力があった」

英語のハノンの効果

  • 英語を英語のまま理解するスピードが上がる
  • 初級者でも、英語力の大幅強化ができる
  • 英会話で、言葉が出やすくなる

『英語のハノンってどうなんだろう?』と悩んでいる方に、魅力を伝えるために記事を書いていきます

こんな勉強法ができる本は初めてだったので衝撃的でした

この記事では…

  • 英語のハノンを使った勉強のやり方
  • TOEICにどのような効果があるのか
  • 推奨レベル、難しさ

など

これらをレビューしていきます

 

ちなみに、この本の正式名称

「スピーキングのためのやりなおし英文法 スーパードリル 英語のハノン初級」です

 

英語のハノンの効果『文章を理解する力』が上がる

英語の文章を理解する力が鍛えられる効果があります

英語のハノンならではの5つの特徴が画期的でした

 

1.スピーキング (話す)ことを前提とした練習ができる

この本は、日本人の英語学習に足りない「英語を話す練習」をするための参考書です

英語の知識はあっても、話せない , 書けない日本人は多いですからね

しかも、やってみると結構難しいです

 

当然ですね。日本人が苦手な分野を練習させてくれるのですから、その練習はまるで…

今まで鍛えてこなかった部分の筋トレをする

ようなものですから、慣れるまではキツイです

 

私もあまり英語を話す機会がないので、この本での練習はたいへんだけど、良い練習になりました

 

2.英語の語順を頭に叩き込むことができる

英語は、日本語とは違う語順です

英語のハノンは『英語の語順』を徹底的に鍛えることができます

英語のハノン_09
↑語順が理解しやすい解説ばかり

英語を英語のまま理解するためには、『英語ならではの語順』に慣れるのが重要です

 

例: I like her.

(主語+動詞+目的語)の順番

 

『英語のハノン』の練習法は、自分で考えながら少しずつ英文を変化させていくものです(あとで詳しく解説します)

 

例えば

  • この文を疑問文に変えよう
  • この文を”How old” から始まる文に変えよう

など

 

答えが与えられるのではなく、学習者に考えさせることによって英語の語順を理解させていきます

 

3.英語の構造が理解できる (5文型が理解できる)

英文の成り立ちが、よくわかるようになります

いわゆる5つの文型ですね

聞いたことあります?

 

英語のハノン_02
↑第1文型を解説しています

英語の文は、必ずこれら文型のどれかに分けることができます↓

第1文型  SV
第2文型  SVC
第3文型  SVO
第4文型  SVOO
第5文型  SVOC

S=主語、V=動詞、O=目的語、C=補語

これだけ見てもよくわからないですよね

 

英語のハノンは『音声を聞いて、声に出して』が前提の練習法を採用しています

英語を理解するには、インプットとアウトプット両方の練習が大切です

 

英語のハノンでは、

例文を『考えながら声に出す』課題を繰り返すことで、

  • この部分は”補語”
  • この部分は”目的語”

のように、自然と理解できるようになります

つまり、英語の構造(5つの文型)が身につく

 

ただし5つの文型を理解しなくても、英語のハノンを進めることは可能です。『英文のしくみが理解できるようになる』これこそが英語のハノンの効果です。

5文型を知らなくても英語は理解できます。私はTOEIC900点を取ったとき、文型のことを一つも理解していませんでした

 

英語を理解するのに、毎回『これは~文型だ』と分類する必要はないんです

 

4.大幅なレベルアップができる

英語のハノンでの練習はハードです

その分、進めれば進めるほどみるみる英語力が上がっていきます

『自分で考えて新しい英文を作る』という練習法が、難しいけど効果が高いんです

 

英語のハノンを実際使ってみて起きた変化

私が実際に使ってみた効果

140 WPM→170 WPM

に上がりました

WPM とは Words Per Minute のことです。1分あたりに処理できる単語数を表します

WPMを測れるWEBサービス→メジャーさん

 

英語のハノンを一冊終えたころには、理解が驚くほど速くなっています

しかも、初級者でもできる素晴らしいバランス調整

 

5.学校で勉強した英文法のおさらいができる

学校で勉強した基本的な英文法を、さらに深く体系的に覚え直すことができます

基本的な英文法を知っている状態でこの本を使えば、スピーキングの練習をしながら、さらに英文法の細かいところまで深く理解できます。英文法の真の理解を目指します

 

基本の英文法を知っている前提での解説ばかりです

 

欠点は、読みにくいところ

良い点が目立つ『英語のハノン』ですが、欠点もあります

読みにくい

文字ばかりのレイアウトなので、読みにくいです

英語のハノン_06

パッと見ただけでは、どこが練習問題なのか

どこが解説部分なのかがわからないっ

 

もう少し、見た目を良くすることは出来なかったんでしょうか???

その分、内容が良くて効果が高いのは確かです

 

難しい

何度も言いますが、英語のハノンの練習はハードです

『やりなおし英文法』というサブタイトルが示すとおり、英文法をゼロから学ぶ本ではないです

難しい理由1基礎英文法を知っている前提の解説が多い

基礎英文法を覚えられるオススメ参考書は、次の項目で紹介します

 

基本的な英文法を知っていても、慣れるまでは一日15分もやれば疲れてしまうでしょう

その分効果は高いので、コスパは良いです

難しい理由2自分で英文を作る練習は、慣れないうちはハード

 

解説がわかりにくい

英文法の解説部分がわかりにくいです

  • 英文法の解説
  • ドリル

の2つだけというシンプルな構成の英語のハノンですが、解説部分に専門用語が多くて、理屈っぽい印象を受けます

 

本当に読者に理解して欲しいと思っているのか疑問に思えてきます

 

既に英文法をわかっている人向けの本だからって、わかりやすさを放棄していい理由にはならないです

 

これの解決法は…

まずドリルから手を付けること

個人的には、『英語を学ぶのに日本語での説明は必要ない』と考えているので、日本語の専門用語はあえて覚えなくていいと思います

 

↓まずはドリル部分だけを進めよう

英語のハノン_05

英語のハノンの魅力は、このドリル部分と英語音声!

解説は、ドリルがわからなかったときだけの補足

 

ネット上で見かけた評判

ネットで見た英語のハノンのレビューもほとんど高評価で

欠点は『難しい』『見にくい』というものでした

  • やり直し英語にピッタリ
  • 難しいけど、周回することで実力がみるみるついていく
  • 見た目(レイアウト)が分かりにくい

 

レベルは? どんな人向け?

英語のハノンを始める際に気になるのが、

『自分でもできるレベルだろうか?』ですよね

 

初級者なら始められる難しさ

英語初級者以上なら、『英語のハノン』を進められます

基礎英文法を知っている前提で解説がされていますから

その解説さえ理解できれば、更に理解が深まっていきます

 

英語のハノンを終えた頃には中~上級者のレベルになっています

英語の”初心者”の場合は、まず基礎英文法を覚えるのが優先

 

とてもわかりやすいオススメ基礎英文法書を使ってみたレビューです

参考にしてください

『中学英語をひとつひとつわかりやすく』をレビューしてみた

 

TOEIC 400点以上あれば進められる

基礎的な文法を理解している TOEIC400点以上を持っていれば

『英語のハノン』を進められます

TOEIC400点は、基礎英文法を知らないと取れないスコアだからです

 

時間はかかるでしょうが、1冊終えたころには TOEIC700点レベル以上になっています

 

英語のハノンが効果的な 3つの理由

英語のハノンが効果的な理由を簡潔にまとめます

 

1.自分で考えて文を作り変える

全ての練習問題が『自分で考えて英文を変えていく』形式です

英語のハノン_04

『自分で考えて英文を作る』ことが、英語の理解を深める1つ目のヒケツです

英語のハノンは、この『自分で考える』部分を重点的に練習できる!だから効果が高い!

 

自分で考えることで、『英文のどの部分を入れ替えると違う意味になるのか』

構造が理解できるようになり、表現の幅が広がります

 

自分で英文を考えると

  • 様々な英文を読む応用力が身につく!
  • 自分の言いたいことを伝える力が身につく!

 

2.必ず声に出す

全ての練習問題は、例文のアナウンスを聞いてから、自分で声に出して練習します

英語のハノン_07
音声ファイル名と練習問題の番号が一致しているのを確認しよう↑

英語は、インプットとアウトプット両方で伸ばすものです

 

声に出すアウトプットの練習は、英語を伸ばす2つ目のヒケツです

声に出すと、英語の構造がさらにわかりやすくなります

 

3.細かく繰り返すことで、英語脳を鍛える

全ての練習問題は、文の作り変えを5つの違う例文で繰り返します

やることは同じですが、例文が違います↓

英語のハノン_03

同じことを5問分しつこく繰り返すことで、英語のルールが脳に叩き込まれます

これが、『英語のハノン』の練習がハードな最大の要因です

同じことを繰り返して理解を深めることは、英語を伸ばす3つ目のヒケツです

繰り返すごとに、理解が深まるのが実感できるハズ

 

TOEICにも効果大、スコアに直結する

『英語のハノン』は英語の構造を理解できる良い参考書だと、ここまで解説してきました

当然、TOEICにも通用する力が身につきます

 

英語のハノンを一冊終えるだけでもスコアは上がりますし、

英語のハノンを終えたあとにTOEIC勉強をすると、効率が倍増します

 

例えば、TOEIC問題集の解説を読んで『なるほど!』と納得できることが増えます

一度納得した問題は、次は絶対に正解できます。応用問題にも対応できるようになります。

英語の構造が理解できているのですから、当然ですね!

 

TOEICでよく見る問題もわかるようになった

TOEICリーディングでよく使われる文法が直球で解説されていました

 

例えば、

Having ~ed とか Drawing ~,

など、改めて解説されないとわからないような文法が載っています

 

まだまだある、TOEICへの効果

パート7の長文がスラスラと読めるようになっていました

TOEIC受験したことある方ならわかると思いますが、パート7の長文、特にダブルパッセージ、トリプルパッセージの記事って、文が長くて内容が頭に入ってこないんですよね

 

英語のハノンを理解したあとに長文を読んだら、スムーズに読めて驚きました

体感で言うと、英語を読むスピードが1.5倍になりました。

POINT英語を読むスピードも上がり、TOEICスコアが上がった

 

英語のハノン Q&A

よくある質問に答えていきます

 

中級をやる意味ある?

英語のハノンには中級、上級もあります

ビジネス英語などに特化した内容ですが、初級だけで十分練習ができます

 

特に専門的な英語を身につけたいわけではないのなら、中級以上に手を出す必要はないです

 

大事なのは、英語の構造の理解だからね

 

難しすぎるんだけど、続けて大丈夫?

難しいのが『英語のハノン』の特徴です

慣れないうちは進めるのが遅くなるでしょう

 

ですが、英語の勉強に必要な要素がぎゅっと詰まった本なので

いつか通る道です

 

アナウンスの速さは2種類から選べるので、難しいと感じたらSLOWで練習しましょう

英語のハノン_08
↑全ての音声ファイルには、2種類の速さがあります

SLOWでも追いつけなくても大丈夫。しっかり伸びています

英語は、自分で考えて悩むことで伸びるもの

 

音声はどこからDLするの?

使用する音声は公式ページ から無料でダウンロードできます

ダウンロードしなくても、ラジオみたいにストリーミング再生もできます

 

ただし、ダウンロードしたほうが使いやすいです

DLして、使い慣れたミュージックアプリで練習したほうが絶対にオススメ

 

英語のハノンは強力な効果がある オススメ本

英語のハノンは、内容が難しいわけではなく練習法がハードなだけ

だから、初級者でも始められる

 

『基礎的な英文法を知っている』という条件はありますが

短期間でのレベルアップを狙うなら、英語のハノンにチャレンジしてみるといいです

 

一冊で世界が変わりますよ

個人的に、かなり当たりの参考書でした

 

おまけ:『英語のハノン 初級』を使った勉強のやり方

ここからはおまけです

この本を使っていて感じた『英語のハノンの おすすめの使い方』を書いていきます

 

この本の構成

英語のハノンの構成はシンプルです

英文法の解説 → 実践練習問題

この2つの構成で成り立っています

すごくシンプル!

実践練習問題は『ドリル』と呼ばれています

呼び方なんてどうでもいいですね。。。大事なのは中身

 

ドリルは、英語の文をお題に沿って言い換えるのが基本です

英語のハノン_04

↑(negative)と書かれているのは、『この文を否定文に言い換えましょう』という意味です

これを、英語アナウンスを聴きながら進めていくだけです

必ず、自分で発音しましょう。

英語を聞いて、それを真似して発音する練習法のことを『リピーティング』と言います

 

英語のハノンでは、このリピーティングがとても大事です

 

ちなみに、リピーティングと似た練習法に『シャドーイング』というものがあります。

これは、英語を聴き終わったあとに発音するリピーティングと違って、アナウンスを聴きながら並走するように、追いかけるように同時に発音もしていくという練習法です。

 

聴きながら発音もしないといけないので、難しいです

 

なので、シャドーイングはレベルが高いです

英語上級者になるまでは、リピーティングで十分練習になります

 

『英語のハノン』のおすすめの使い方 勉強法

さて本題です。英語のハノンのおすすめの使い方です

スピーキングに慣れていない場合でも、効果的に上達する方法を書いていきます

 

この方法で効率的に練習して、TOEICのスコアも上げちゃいましょう

 

難しい解説部分は 軽く読む程度に

この本のあまり良くない特徴として「初心者に優しくない、解説がわかりにくい」というものがあります

なんというか、理屈で理論的に英語を説明しようとするあまり、「読む人にとってわかりやすい解説」じゃなくなってるんですよね

 

急に聞いたこともない専門用語が飛び出したりします。。。今それ覚える必要ないでしょって思う。。。

 

例えば、『法助動詞』とか。私は聞いたことありません

英語の勉強をしているのに、日本語で難しい用語を覚える必要はないと私は思います

 

なので、日本語での解説部分はほとんど読まなくていいです

 

英語での例題部分だけを読み、すぐにドリルに取り掛かりましょう

 

ドリルを進めていて、「ここはなぜこうなるんだろう?」とわからなくなったら、そこで初めて解説を読む。

 

この流れで勉強するだけで、十分英語のハノンの良さは引き出せます

 

でも、こういうタイプの人なら…

ただし例外もあります、あなたが英語を理屈で覚えるタイプの学習者の場合です

 

数学の問題を解くように、論理的に英文法を理解するほうが向いているという場合は、この本の解説部分をしっかり読んで理解してからドリルを解いてもいいです

 

自分の性格に合わせて使い方を変えよう

 

ドリルの進め方

英語のハノンの一番の魅力である「ドリル」のおすすめの進め方です

 

ドリルは5問で1セットなので、一つ一つをじっくり解いていきますが、その際に

なるべく文を見ずに、音声を一時停止をしながら耳と口だけでチャレンジしよう。どうしても聴き取れなくてわからなかったら、初めて文を見る。

 

目を閉じて英文を思い浮かべながらドリル(リピーティング)をすることで、頭の中で英語の構造がどんどん理解できます

 

文法的に間違っていないかを想像しながら発音することになるからね。英語脳が出来上がっていくのが実感できるよ

 

英語のハノン(初級)は一個一個の文が短いから、この厳しめの練習でもやりやすいです

 

この方法で練習すると、すっごいリスニング伸びるよ。難しいけどチャレンジ!

 

1周目でどうしても難しかったら、1周目は普通に文を見ながら進めて、2周目からこのやり方にチャレンジしよう

おまけ2:『英語のハノン 初級』の目次に載っている英文法一覧

英語のハノンでおさらいできる英文法を一覧にして書きます

目次に載ってる順です

各品詞、現在形(第1文型)、過去形(第2文型)、現在進行形、助動詞(第3文型)、第4文型、第5文型、疑問代名詞、疑問形容詞、疑問副詞、受動態、現在完了形、命令文、否定疑問文、付加疑問文、不定詞、分詞

 

不思議、漢字で書いて並べると難しそうに見える…

 

TOEICのために追加で覚えたい文法

英語のハノンで扱っている文法は割と高度なので、TOEICのために追加で覚えたい文法はそんなに多くないです

 

・関係代名詞 ・品詞のもっと深い理解 ・もっといろんな種類の前置詞

 

この3つくらいですね

そもそも基礎的な英文法を一通り知っていないと、英語のハノンを進めることすら難しいですし

 

英語のハノンを進められている時点で、TOEIC 400~500点くらいは取れるはず

 

あとは、TOEICの練習問題をたくさん解いて慣れていけば、リーディングは問題ないです

600点以上を狙っていけます