TOEICリスニングで495点満点を取る場合、
- 英語を聞き取るスキル
- TOEIC形式問題への慣れ
この両方のスキルを上げることになります。
この2つのスキルを掛け算して満点のレベルを超えれば、リスニング満点が取れます。
30歳、ゼロから英語を始めて、6年かけてリスニング満点を取りました (過去2回。aki(漢)と申します。
こんな悩みを解決します
- TOEICリスニング満点の勉強法を知りたい
- 先読みをマスターして、短期間で満点を取りたい
- リスニング満点が取れる仕組みや正解数の目安を知りたい
リスニングはリーディングよりも満点を取りやすいです。
知らない単語や表現が含まれていても、文脈で正解できる問題が多いからです。
私が始めてリスニング満点を取った時は、”TOEIC形式の慣れ”
つまり、先読みなどのテクニックに重点を置いていました。
しかし現在は、テクニックもリスニング力もどちらも満点のレベルまで伸ばせたので今回、
どんな人にでもおすすめできる満点勉強法を解説します。
この記事はリスニング中級者以上むけ解説です。
リスニングで350点以上取れてない方は、TOEICのリスニング勉強法の記事が基礎的でおすすめ。
TOEICリスニング満点のレベル 目安
TOEICリスニングは495点が満点。
この項では、リスニング満点のレベルや正解数の目安について解説します。
リスニング満点が取れると、TOEIC830以上が取れる
リスニングで495点が取れれば、トータルで830点以上が取れます。
リスニングで満点なら、リーディングも340点以上は取れる実力があるからです。
L&Rどちらにも必要なスキルの例↓
- 英文を速く理解するスキル
- 英文法の理解
- ボキャブラリー
必然的にリーディングスコアも平均より高くなり、トータルで830点以上が取れます。
”先読みテクニック” では、英語を速く読むスキルが必要ですからね。この後で解説します。
全問正解の必要なし|間違えていいのは3問まで
TOEICリスニングは全100問ですが、3問くらいなら不正解でも495点が算出されます。
※その回によってスコア計算が違うので、あくまで目安です。
実際に私が満点を取った時のスコア通知を見ると、数問の不正解があったことがわかります↓
『長めの会話が理解できる』の項目が 96/100 になっていますね。
だからといって油断は禁物です。
全問正解を全力で狙って、それでも間違えてしまう問題を3問までは許してもらえるイメージ。
リスニング満点を狙うなら、これだけは理解しておきたい
リスニング満点を視野に勉強をするには、基礎的な単語と英文法を理解している必要があります。
目安としては、Part1&2がほぼ理解できるレベル
リスニングスコア350点が目安です。
Part1&2は基礎中の基礎
Part1は単純な構文の選択肢ばかりです。
例:
A folder is being selected from the drawer.
Part2も簡単な質問、簡単な選択肢のみで構成されています。
例:Why are you transferring to the Tokyo branch?
- To be closer to my family.
- Probably in Febulary.
- Yes, it’s been open for a while.
※TOEIC L&R 公式問題集2 より引用
Part1&2がほぼ全問聞き取れるようなら、リスニング満点を狙っても大丈夫です。
もしもまだ、Part1&2が難しく感じるようなら 【これ知らないとマズイ】TOEICリスニング勉強法 ←こちらの記事を先に参考にしてください。
”リスニング勉強法記事”の内容をざっくりまとめると
↑リスニング勉強法の記事では、リスニングの基礎を解説しました。
ざっくりと内容をまとめると、、、
- まず基礎英文法と単語を覚えておくこと
- アウトプットしながらの練習が効果的
- TOEICのテクニックを知って慣れることでスコアは伸びる
こういう内容でした。
POINT
リスニングでも、文法と単語のような基礎が大事。
リスニングを進めていけば、リーディングのスコアも上がっていく。
求められる基礎的なスキルは同じ。
TOEICリスニングで満点を取るのに必要な3つのスキル
リスニングで満点を取るために必要なスキルを解説します。
この3つのスキルを集中して鍛えれば、満点のレベルに到達します。
正解のヒントとなる『動詞と名詞』に気づくスキル
TOEICリスニングでは、Part3&4の攻略がカギになります。
Part3&4で重要なのは、ヒントとなる動詞と名詞を聞き取ることです。
動詞と名詞とは、どういうこと?
Part3&4で正解を選ぶヒントとなるのはほぼ全て、動詞もしくは名詞 です。
形容詞や副詞、前置詞ではありえない
Part3&4の設問はこんな感じです↓
例:
What does the man want to do?
- A) Take a city tour
- B) Check into a room
- C) Buy an admission ticket
- D) Walk to a tourist attraction
※TOEIC L&R 公式問題集2 より引用
どの選択肢にも動詞と名詞が含まれていて、それぞれ全く違う内容ですね。
この例題の場合は、動詞が決め手となって正解がわかります。
アナウンス中、男性が
と話します。
visit, walking という動詞が、選択肢 D のwalk をそのまま表しています。
つまり選択肢の動詞部分だけを見て、正解できる問題だったことになります。
※もちろん tower = tourist attraction という名詞の言い換えも理解できれば、より確信を持って D を選べました。しかし walking だけしか聞き取れなかったとしても正解できますね。
そして、その単語は必ず動詞か名詞です。
これは時短にもつながるテクニック
このようにPart3&4では、
アナウンスと選択肢を照らし合わせて、共通する単語を見つけたらその選択肢を選べばほぼそれが正解です。
ひとつひとつの選択肢を丁寧に読む時間を短縮できます。
全部が聞き取れなくて確信を持てなくても、思い切ってマークすること。次の設問に備えよう。
Part3&4の約8割は、このやり方で正解できます。
残りの2割は文脈、つまり話の流れから判断する必要があります。
文脈から、正解を判断するリスニング力
文脈、つまり会話の流れを理解するリスニング力がないと、全問正解は狙えません。
ヒントとなる単語だけで判断できる設問は全体の8割程度で、残りの約2割は文脈で判断する設問だからです。
たとえば、
- 男性のこの発言の意図はなんでしょう?
- 彼らはどこで働いていると思われますか?
- 女性はなぜ電話をかけているでしょう?
↑これらが、文脈から判断する設問文の代表例です。
※このタイプの設問は、形容詞がヒントになる場合もあります。
- What does the man imply when he says “~”?
- Where most likely ~ ?
- Why ~ ?
などから始まる設問文があったら、文脈を読み取る準備をしておきましょう。
このタイプの設問を解くコツ
まず聞くことに集中して、マークするのはアナウンスが終わったあとにすること。
会話の流れ全体が正解のヒントになるからです。
3つの設問中、文脈問題だけを後回しにする
つまり、まとめると
キーとなる単語だけで正解できる設問で集中力を温存しつつ、文脈を読む設問に時間と集中力を使うとリスニング満点に大きく近づきます。
会話を聞き取るリスニング力がないと文脈は読めないので、リスニング力を上げるトレーニングを普段からする必要があります。
リスニング力を上げるおすすめ勉強法▼は、のちほど解説します。
TOEIC Part3&4の問題パターンへの慣れ
英語力とは別に、TOEICの形式に慣れることでも、正解率を上げることができます。
TOEICは同じような問題の使いまわしが多い試験です。
Part3&4も例外ではありません。
Part3&4を細かく分析してみました
Part3&4で特に多い設問文は以下の通りです。見覚えありませんか?
- 何の話題について話しているでしょう?
- この男性の職業は何でしょう?
- この会社は最近、何をしたでしょう?
- この男性は何を心配しているでしょう?
- この女性のこの発言はどういう意図でしょう?
- この女性は次に何をするでしょう?
↑これらは全て、”What” で聞かれる設問文です。
Part3&4の設問文の7割は、”What” で聞かれます。
つまり慣れてしまえば、設問文を一瞬見ただけで
『あー、このタイプの問題ね』
と設問文を全て読まなくても理解できて、先読みが効率的になります。
TOEIC問題を多く解いていれば、パターンは自然と覚えられます。
Part3&4の設問は全て、5W1Hでの質問
Part3&4の設問文は全て 5W1Hでの質問で、特に ”What” の設問が大半を占めます。
”What”以外の文頭は、文脈問題の可能性が高いです。
Why と Where の設問文に気がつけば、それは文脈を読み解く設問だとわかり、早めに身構えることができます。
たとえば
なども文脈問題でよく使われる質問文です。
”Which” はグラフを見て解く設問によく使われます。
具体的な設問数を数えてみた
例として、TOEIC公式問題集2のテスト1 Part3&4の設問を数えてみました↓
Part3 39問中
What | 32問 |
Where | 1問 |
Why | 3問 |
Who | 2問 |
Which | 0問 |
How | 1問 |
What = 82%
その他 = 18%
Part4 30問中
What | 19問 |
Where | 1問 |
Why | 3問 |
Who | 3問 |
Which | 2問 |
How | 2問 |
What = 63%
その他 = 37%
このように、Whatがほとんどですね。
設問のパターンを覚える参考にしてください。
リスニング満点のための具体的な勉強法
リスニング満点を目指す、具体的な勉強法の解説です。
- リスニング力を上げる練習法
- TOEICリスニングを効率よく解くための慣れの練習法
の2つに分けて解説します。
何度も言いますが、この二つのスキルを掛け算して一定のレベルを超えると満点が取れます。
リスニング力を上げる練習法
倍速でアナウンスをきく
負荷をかけたリスニング練習を続けると、本番のアナウンスが遅く簡単に感じるようになります。
私が効果を一番感じたのは、TOEIC公式問題集のリスニング音声を倍速で聞いてシャドーイングすることです。
問題を解く必要はありません
最初は1.2倍速から
慣れたら1.5倍速
と上げていくといいです。
声が出せない外出先などでは、集中して聞くだけでも効果はあります。
倍速での再生方法は?
使うアプリは、パソコンなら Windows Mediaplayer などがおすすめ。
操作方法は↓のサイト様を参考にしてください。
スマホアプリなら audipo というアプリが定番です。
私は旧形式公式問題集(2016年以前の形式)を4冊
新形式公式問題集(2016年以降の現在の形式)を5冊
所持しています。
これらのCDをパソコンで音声データ化して、スマホに移動させて練習しました。
TOEIC公式問題集は、Amazonなどで中古で購入すれば意外と安く手にはいります。
持っている冊数が多ければ、それだけたくさんのパターンの問題で練習できます。
数は力
シャドーイング練習で英語を速く理解する力を鍛える
シャドーイング練習は負荷の高いリスニング勉強法として有名です。
英語を読む&聞いて理解するスピードが上がるので、とても効果が高いです。
実際に私はシャドーイング練習でリスニングを上げました。
シャドーイングは素材選びが重要です。
難しすぎる英語音声で練習すると、効果が薄くなってしまうからです。
あとで紹介しますが、素材が豊富な『シャドテン』というシャドーイング特化アプリがもっともおすすめ。
TOEICのためのシャドーイングのやり方や、おすすめの素材などを解説しました。
- リスニング力を大きく上げたい!
- 英語を速く読めるようになりたい!
という方は参考にしてください。
映画や海外ドラマで速い英語を聞く
海外ドラマや映画の英語は、リスニング力を上げるのに最適なツールです。
TOEICと関係なさそうだからなのか、見落とされがちですが、
私は海外ドラマで大きくレベルアップしました。
リスニング力を満点レベルに引き上げるには、単語で聞き取るのではなくフレーズ、つまりカタマリで聞き取る必要があります。
初心者~中級者のリスニングは、単語がひとつひとつ聞き取りやすいリスニングでした。
例として…TOEIC Part1 のアナウンスは初心者向けですね。
ですがTOEIC part3&4のアナウンスは、複数の単語で構成されたフレーズ単位で聞き取らないといけません。
つまり喋るスピードが速いんです。
例:
I’m interested in one of the cameras on display behind the counter.
あむいんとぅぇすてぃどぅぃん わのざカメラぞぉんディスプレイ びはいんざかうんた
↑単語単語で区切らずに、単語どうしがくっついて発音されます。
特に ”I’m interested in” はよく使われるフレーズなので、アナウンスによってはとても速く喋ります。
この喋り方をされると、途端に聞き取れなくなるのが我々日本人、英語学習者です・・・
このようにTOEIC Part3&4では、速い英語に追いついて理解するために 音をフレーズ単位で覚える練習が必要になります。
海外ドラマは、リスニングに良い条件が揃っている
海外ドラマは、ネイティブの生きた英語を聞くことができる良ツールです。
生きた英語とはつまり
- 感情がのっていてニュアンスまで伝わる
- シチュエーションごとに最適なフレーズの使われ方がわかる
つまり、言語として自然なかたちで英語のフレーズを体感できるわけです。
理想としては参考書で覚えた単語やフレーズが、ドラマ内で実際に使われているシーンを見て定着させること。
このようにして覚えた英語は、記憶にしっかりと定着して忘れません。
自分でもそのフレーズを使って喋れるようになるし、聞き取ることもできるようになります。
そもそもTOEICリスニングで満点を取るのなら、TOEICの枠を超えたレベルで練習する必要がありますからね。
海外ドラマや映画は、メリットが多すぎるツールなんです。
でも海外ドラマって難しくない?
海外ドラマは使い方次第ではデメリットだけのツールになります。
なぜなら英語学習者にとってはセリフが早いし、知らない表現も多くて難しいから。
そもそも知らない英語をいくら聞いても、勉強にはなりません。
しかし上で説明したとおり、それらデメリットさえ無くなればメリットだけが多いツールに変貌します。
デメリットをなくす方法は3つ
- 英語字幕付きで観る
- 一度内容を理解したうえで、改めて英語で観る
- 0.75倍速で観る
これなら知らない単語は字幕を見て調べられるし、”早口で聞き取れない”というデメリットも消えます。
おまけにもう一つ条件を追加すると
日常系のコメディドラマを素材に選ぶこと
ですね。
コメディ系ドラマは専門用語が少なく、基礎的な英会話表現が多く、さらに感情を大げさに表現するので勉強に最適です。
↑例えば、動画配信サービス『Hulu』は、英語字幕でのドラマが豊富で、再生速度調節機能つきです。
作品選びのコツや、英語字幕、倍速で観る方法は
『映画や海外ドラマを活かす英語勉強法』の記事にまとめました。
TOEICリスニング満点を狙うなら非常におすすめなので、あとで参考にしてください。
TOEIC形式に慣れる練習法
TOEIC形式に慣れて先読みテクニックを鍛えるには、TOEICの問題をたくさん解くしかありません。
パターンがほぼ決まっているので、数をこなせば必ずマスターできる要素でもあります。
具体的な方法
TOEIC用に作られた教材を習慣的に解きます。
- TOEIC公式問題集で模試を実施する
- TOEIC参考書で練習する
- TOEIC用学習アプリでPart3&4に絞って練習する
公式問題集は必ず一冊は持っていてください。
2時間測っての模擬試験で得られる感覚は、本番でも活きます。
一冊をずっとこすってもいいですが、できれば数冊持っていると模試をローテションできます。
月に一度は自宅で模試を実施しましょう。
そしてTOEIC問題を解くことを毎日の習慣にします。
どんなに短い時間でもいいので、毎日解いてください。
習慣にすると、モチベーションが上がらない日でも英語に触れられます。
自分の気分に左右されない、TOEIC高得点のコツです。
教材は何を使う?
使う教材は、TOEIC用の問題集を購入するか、TOEICアプリを使います。
参考書は安価ですが、問題数に限りがあります。
TOEICアプリは月額料金2~3000円程度発生しますが、問題量が豊富でスマホで外出先でも勉強できるメリットがあります。
おすすめ TOEICアプリや参考書▼ はのちほど紹介します。
リスニング満点のためのオススメ参考書 教材
私が実際に使ったものの中から、個人的にオススメの教材を紹介します。
TOEIC公式問題集
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
お手軽度 | ★★★☆☆ |
対象者 | 中級者~上級者 |
お値段 | ¥3300/1冊 |
勉強法の項目でも触れた通り、TOEIC公式問題集は非常に優秀なリスニング教材です。
時間を測って模擬試験を実施するのはもちろん
1.5倍速でアナウンスを毎日聞き続ければ、数ヶ月でTOEICリスニングがゆっくりに感じるようになります。